環境業界の行く末

狭い意味での環境業界(環境調査、環境分析、環境コンサル等)についての独断と偏見による展望を述べます。


環境というキーワードが注目され始めたのは確か平成のはじめ頃だったと思います。それまでは公害として扱われていた問題が複雑化かつ大規模化するなかで、従来の公害対策では問題に対応できなくなったため、公害対策基本法に代わって、環境基本法が施行されました。それが平成5年です。


それぐらいの時から環境ビジネスも盛り上がりを見せ始めたのだと思います。これは先輩社員から聞いた話ですが、昔(多分平成中頃)、は環境業界もかなり景気が良かったそうです。それは現在に比べて公共工事が盛んであったことと、ライバル企業が少なかったことが理由としてあったと思います。


しかし、その後の財政緊縮による公共工事の減少と同業会社の増加で昔ほど儲からなくなりました。単純な水質分析や水質調査などでは、競争過当で利益率がかなり低いため儲からなくなっています。生き残るには他社と差別化するための技術を磨いていかなくてはなりません。厳しい時代になりました。環境産業は現在は成長産業というより成熟産業になりつつあると思われます。追い風から逆風の時代に移り変わる時期なのではないか、というのが私見です。


しかし、ビジネスチャンスは常に生まれてきます。
例えば、環境関連の法律の制定は環境業界に大きな影響を与えます。過去の例で言うと、平成9年の環境影響評価法が制定された時には環境影響評価(環境アセスメント)の業務が注目され、平成14年の土壌汚染対策法以降は土壌浄化ビジネスが本格化しました。
今後も新しい潮流にうまく乗ることが出来れば、業績も伸びていくことができるかもしれません。


また、公務員である環境省等の官僚はどうかというと、給与に関しては民間より見通しが暗いかもしれません。近年は緊縮財政の中で公務員の給料は減らされる一方です。彼らのみかたをするわけではありませんが、これではモチベーション下がるよな、と思います。とはいっても、民間企業より安定性はあるのでその優位は揺らぐことはないと思います。


一方で今後の環境関連の公務員の役割は大きくなっていくのではないかと思います。というのも、環境問題は年々対象範囲が広がっているため、それらに対応していくたびに仕事が増えていきます。人員も大きく増えない中、個人の業務は増加かつ難化していくのではないかと思います(といっても筆者は公務員ではなかったのであくまで独断による予測です)。


あくまで私見なのですが、学者になるか海外で環境の仕事をすることがもっとも夢が持てるのではないかと思います。
国は公共工事の予算を削っても、技術立国日本のアドバンテージを守るため科学技術の予算は削られていません。また、他項で述べたように、環境業界における学者の影響力は絶大です。そして、環境問題は世界共通です。海外で業績を上げる日本人研究者も大勢います。


その他、日本の民間企業で修行して、海外の会社に就職するとか、環境省に務めた後、国連等の国際機関に転職することもできると思います(かなり難しいでしょうが)。
開発コンサルタントはODAの予算が削られる中、将来性としてはどうなのかな、と思いますが、彼らの実力なら、外国の企業も雇ってくれるのではないかと思います。

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